■海外貴金属市況コメント■
8月30日、NY貴金属市場の金は下落。ロックハート・アトランタ地区連銀総裁が「追加緩和が正当化されるかどうかはどちらとも言えない」と述べたことで量的緩和策第3弾(QE3)期待感が後退。これを受けて、外為市場でドルが対ユーロで上昇。これを眺めての売りや、NYダウや原油相場が下落したことも圧迫材料になった。ただ市場には依然としてQE3への期待感もあり、週末のバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演の内容に注目が集まっている。銀、プラチナも下落。プラチナは関連性の高いNYダウが一時3桁安になるなど大幅安になったうえ、対ユーロでのドル高も圧迫材料となった。ただ市場関係者の多くは「南アのマリカナ鉱山のストを巡る問題が依然として解決の目途が立っていないことから、最近の下落はあくまで調整安の範疇である」との声が聞かれた。