低カラットのプラチナ?

 このように、ここ最近、いくつかのプラチナ合金が市場に入ってきている理由は、それらは強さを加えたりプラチナでつくられる特定のタイプの製品を作りやすくすると言うより、むしろ950プラチナの代替品となる、手頃なプラチナ族の金属が積極的に供給された結果です。
  プラチナ/ゴールドの合金は、ニッケルを含まないホワイト・ゴールドの代替品とされています。この製品はホワイト・ゴールドですが、アレルギー反応を起こす危険性があるニッケルを含みません。ニッケル合金のホワイト・ゴールドに比べて高価ですが、プラチナに比べればまだ手頃である点で魅力的です。しかしながら、これはプラチナ製品としての表記ではなく、ホワイト・ゴールド製品として表記されます。
  今日、「カラット・プラチナ」のような新しいタイプのプラチナ製品が生産され、早くも消費者のもとに届けられることが期待されています。この新しい合金はプラチナの量がかなり少なく(ほとんどが純粋なプラチナは585pptかそれ以下)、他のプラチナ合金よりも手頃な価格で作られ、プラチナ合金のホワイト・ゴールドよりも求めやすい価格になっています。この新しい「カラット・プラチナ」合金の刻印の候補に「585Plat,0PGM」があります。これは585pptの純粋なプラチナと、プラチナ族にはない金属(No Platinum Group Metal)を表しています。「カラット・プラチナ」は銅とコバルトの組み合わせの合金です。手頃で新しく、取り扱いを希望するジュエリー・ショップもすでに出てきています。これは現在手に入るプラチナ/ゴールドよりもさらに手頃な価格の白色金属で、ニッケルを含まない製品を探している人達にとってとても魅力的な代替品になり得るでしょう。
  このようなプラチナの合金が、消費者に製品についての誤解を与え買えないとの懸念の声があります。さらに重要なことに、その新しい合金はプラチナが長い間他の貴金属より秀でていた純粋さの規格を満たしていないので、多くのジュエリー業界の人達は、そのジュエリーを「プラチナ」と称して販売したり刻印をつけるには、少なくとも850pptのプラチナを含むことを望んでいます。
  アメリカの公正取引委員会は現在、そのような合金について混乱や誤表記を避けるために、どのように説明や刻印がされるべきか「カラット・プラチナ」や同様の合金を取り巻く環境や現在のプラチナの基準を再検討・調査しています。そのため市場に導入される時期が多少遅れるかもしれませんが、近い将来にこういった新しい合金で作られる、刺激的かつ新しいジュエリーの新作が見られることが期待されます。
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